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鍼灸臨床医案【諸虫3】

【諸虫3】

本日で「諸虫」の医案は最後となり,内科疾患は終了となります。
『続名医類案』からの出典です。

【諸虫3】

葛可久治一人患腹痛。脉之,謂其家曰∶腹有肉亀。視熟寐,吾針之,勿令患者知,知則亀藏矣。患者問故,家人誑曰∶医云寒気凝結,多飲醇酒自散矣。患者喜引觞劇飲,沉酣而臥。家人亟報葛,以針刺其患処,病者驚寤,俾以薬餌。須萸有物下,儼如亀形,厥首有穴。盖針所中也,病遂愈。(魏之琇『続名医類案』)

【注釈】

①葛可久:葛乾孫(1305~1353)。蘇州の人で,父親の葛応雷は有名な医者であった。後に父の後を継いで医者となり,多くの病を治療した。

②誑:だます,たぶらかす。

③觞:古代では,酒を満杯についだ酒杯を觞(しょう)と呼んだ。

④亟:急いで。

⑤儼:まるで・・・・・・そっくり。

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