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鍼灸臨床医案【目赤1】

【目赤1】

本日で2月も最終日です。今年の冬は山陰らしからぬ日照時間でしたが,まだまだ寒い日々です。

さて本日は眼科疾患の医案をご紹介したします。まずは張子和の『儒門事親』記載の医案からです。

【原文】

嘗病目赤,或腫或翳,作止無時,偶至親息帥府間,病目百余日,羞明隠涩,腫痛不已。忽眼科姜仲安云∶宜上星至百会,速以●針刺四,五十刺,攅竹穴,絲竹穴上兼眉際一十刺,反鼻両孔内,以草茎弾之出血。三処出血如泉,約二升許,来日愈大半,三日平復如故。余自嘆曰∶百日之苦,一朝而解,学医半世,尚闕此法,不学可乎?(張子和『儒門事親』)

【注釈】

①余:張子和。「和」は漢音では「か」と読むので,名前は「ちょう・しか」となります。

②翳:眼内外に生じた視線を遮蔽する障害。底翳(そこひ)を指します。

③来日:二日目。

④闕:「缺」に同じく,欠乏する,~に欠けるという意味。

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