2022-03-07
「吐舌」とは,舌を口外へ伸ばしたままで,口内へ収められない病証を指します。
本日は『続名医類案』より,凌漢章による「吐舌」の医案をご紹介したします。
凌漢章治一男子,病後舌吐。雲①凌兄亦知医,謂曰∶此病後近女色太蚤②也。舌者心之苗,腎水竭,不能制心火,病在陰虚,其穴在左股太陽,是当以陰攻陽。凌曰∶然。如其穴針之,舌吐如故。凌曰∶此知瀉而不知補也。補数剤,舌漸復故。『続名医類案』より
①舌吐:舌を口外へ伸ばしたままで,口内へ収められないことから名付けられた。
①雲:凌雲,すなわち凌漢章。
②近女色太蚤:小さな頃から房事を行った。近女色とは,房事の意味。蚤は「早」に通じる。