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鍼灸臨床医案の紹介【眩暈5】

鍼灸臨床医案

【眩暈5】 

 華佗が曹操を治療した時の取穴部位は風府だったと記載されています。

 頭風とは,頭痛発作を繰り返すものをいいますが,「高巓之上,惟風可到」といわれ,頭部疾患には「風」が悪さをすると考えられています。

 風府への刺鍼は,その方向がポイントのようですね。事故を起こさないよう,慎重な刺鍼が要求されます。

【原文】

一人頭風 ,発則旋暈嘔吐,数日不食。余為針風府穴,向左耳入三寸,去来留十三呼,病患頭内覚麻熱,方令吸気出針,服附子半夏湯永不発。華佗針曹操頭風,亦針此穴立愈。但此穴入針,人即昏倒,其法向左耳横下針,則不傷大筋,而無暈,乃『千金』妙法也。(竇材『扁鵲心書』)

【注釈】

①留十三呼:置鍼時間のことで,ここでは十三回目の呼吸時間の総和を指す。

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