2021-06-26
今回は淳于意のカルテからです。
蓄川王病,召臣意①診脉,曰:蹶上,為重頭痛身熱,使人煩懑。臣意即以寒水拊其頭②,刺足陽明脉,左右各三所,病旋已③。病得之沐髪④未干而臥,診如前,所以蹶,頭熱至肩。(司馬遷『史記』。屍蹶門にもみられる)
①意:淳于意(BC205~?)を指す。齊国の太倉長に任ぜられたことから,太倉公・倉公と敬意を込めて呼ばれた。『史記』に25案記載されているカルテは,中国に現存する最古のものとされる。
②以寒水拊其頭:冷たい水で頭を軽くたたく。「拊」とは,軽くたたくこと。
③旋已:間もなく,しばらくして。「已」とは,「癒」の意味で使用される。
④沐髪:髪を洗う。