2021-06-26
今回は『鍼灸聚英』から,李東垣の医案になります。中薬と施灸を併用して治療しています。
東垣①曰。先師潔古②病苦頭痛。発時両頬青黄。眩暈。目不欲開。懶言。身体沉重。兀兀③欲吐。此厥陰,太陰合病。名曰風痰④。灸侠溪。服局方⑤玉壺丸愈。(高武⑥『鍼灸聚英』⑦)
①東垣:李杲(1180-1251)。
②潔古:張元素。
③兀兀:胃気上昇を指す。
④風痰:痰証。ここでは痰が肝経と脾経にあることを指す。
⑤局方:『太平恵民和剤局方』
⑥高武:字は梅狐。著書に『鍼灸聚英発揮』『鍼灸節要』『痘疹正宗』など。
⑦『鍼灸聚英』:またの名を『鍼灸聚英発揮』。高武の撰により,1529年に刊行された。全4巻からなる。