2021-06-26
本日で2月が終りです。今年は1日得した気分ですね。本日は『儒門事親』の医案です。水分に施灸しています。
昔維陽府判趙显之,病虚羸,泄瀉褐色,乃洞泄①寒中証也。毎聞大黄気味即注泄。余診之,両手脉沉而軟,令灸水分穴一百余壮,次服桂苓甘露散②,胃風湯③,白朮丸④等薬,不数月而愈。(張子和『儒門事親』)
【注釈】
①洞泄:『素問』生気通天論篇を出典とする。『聖済総録』では寒泄に属するものとしており,食べ終わるとすぐに下痢するもので,完穀不化(未消化物の下痢)のこと。『医宗必読』では,濡泄としている。
②桂苓甘露散:茯苓・甘草・沢潟・石膏・寒水石・葛根・白朮・肉桂・人参・藿香・滑石・木香。
③胃風湯:白朮・川芎・人参・白芍・当帰・肉桂・茯苓。
④白朮丸:人参・茯苓・白朮・藿香葉・葛根・甘草・木香。