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新型コロナウイルス肺炎の中医治療案 【その5】

江西省による新型コロナウィルス肺炎の中医薬治療案(試行第二版) が発表されています。江西省といえば,熱敏灸発祥の地です。熱敏灸による肺炎予防法も記載されています。

本日は熱敏灸による新型コロナウィルス肺炎の予防法に重点をあてて紹介いたします。中薬による治療案は,また後日ご紹介いたします。

熱敏灸による予防(1本の棒灸で3通りの使用法)

①:一時間ごとに熱敏艾灸による艾の香りを30秒嗅ぐ。

 熱敏艾灸に含まれる艾の芳香成分,および羗活・独活・細辛・川芎の芳香薬により,鼻咽腔内環境を浄化し,鼻咽喉部の免疫力を高めることができる。特に上焦湿邪の宣化に対して効果がある。

②:中脘・神闕・関元。

 循経往復懸灸を行なう。施灸穴位付近で艾熱をゆっくりと移動させ,熱感の浸透・遠部伝達・拡散・心地よさなど,特殊感覚を生じる部位を探し出し,そこを重点的に循経往復灸を行なう。

1日1回,毎回各穴に45分施灸する。

さらに直接灸が可能な場合,足三里穴に麦粒大の施灸を行なうと,効果がさらに良い。

③毎日,熱敏棒灸半分を1Lのお湯に入れ,額に汗が出る程度に足湯30分を行なう。

①艾薫,②艾灸施術,③足湯,この3通りの施術を1日1回行なうことにより,芳香化湿,宣達三焦の効果がある。

熱敏灸に興味を持たれた方は,拙著『写真でみる熱敏灸療法』にて詳しく解説しております。

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