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鍼灸臨床医案の紹介【泄瀉7】

鍼灸臨床医案

【泄瀉7】

本日は『衛生宝鑑』の医案です。少々長文になりますが,頑張って読んでいきましょう。

【原文】

征南副元帥大忒木児。年六旬有八。戊午秋征南。予从之。過揚州十裏。時仲冬。病自利完谷不化。臍腹冷疼。足胻寒。以手搔之。不知痛痒。嘗焼石以温之。亦不得暖。予診之。脉沉細而微。予思之。年高気弱。深入敵境。軍事煩冗。朝暮形寒。飲食失節。多飲乳酪。履于卑湿。陽不能外固。由是清湿襲虚。病起于下。故胻寒而逆。内経云。感于寒而受病。微則為咳。盛則為泄為痛。此寒湿相合而為病也。法当急退寒湿之邪。峻補其陽。非灸不能病已。先以大艾炷于気海。灸百壮。補下焦陽虚。次灸三里二穴各三七壮。治胻寒而逆。且接引陽気下行。又灸三陰交二穴。以散足受寒湿之邪。遂処方云。寒淫所勝。治以辛熱。湿淫于外。平以苦熱。以苦発之。以附子大辛熱助陽退陰。温経散寒。故以為君。乾姜,官桂,大熱辛甘。亦除寒湿。白朮,半夏,苦辛温而燥脾湿。故以為臣。人参,草豆蔲,炙甘草,甘辛大温。温中益気。生姜大辛温。能散清湿之邪。葱白辛温。以通上焦陽気。故以為佐。又云。補下治下。制以急。急則気味濃。故大作剤服之。不数服瀉止痛減。足胻漸温。調其飲食。逾十日平復。明年秋。過襄陽。値霖雨。閲旬余。前証復作。再根据前灸添陽輔。各灸三七壮。再以前薬投之。数服良愈。(羅天益『衛生宝鑑』)

【注釈】

①六旬有八:68歳。

②戊午:南宋・宝祜6年(1258年)。

③予:羅天益を指す。

④仲冬:農歴11月。

⑤乳酪:チーズ,マーガリン。

⑥履:歩く。

⑦値霖雨:大雨が連続して降る季節に遭遇する。

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