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鍼灸臨床医案【痹証11】

【痹証11】

本日は羅天益『衛生宝鑑』の医案をご紹介いたします。

【原文】

安撫初病時。右肩臂膊痛無主持。不能挙動。多汗出。肌肉瘦不能正臥。臥則痛甚。経曰。汗出偏沮。使人偏枯。予思内経云。虚与実隣。决而通之。又云。留瘦不移。節而刺之。使経絡通和。血気乃復。又言陷下者灸之。為陽気下陷入陰中。肩膊時痛。不能運動。以火導之。火引而上。補之温之。以上証皆宜灸刺。謂此先刺十二経。之井穴。于四月十二日右肩臂上肩井穴内。先針後灸二七壮。及至瘡発。于枯瘦処漸添肌肉。汗出少。肩臂微有力。至五月初八日。再灸肩井。次于尺澤穴各灸二十八壮。引気下行。与正気相接。次日臂膊又添気力。自能揺動矣。時値仲夏。暑熱漸盛。以清肺飲子補肺気。養脾胃。定心気。(羅天益『衛生宝鑑』)

【注釈】

①安撫:官職名。

②経:『内経』を指す。『素問』生気通天論篇に「汗出偏沮,使人偏枯」とある。

③偏沮:身体の半側に発汗し,対側には発汗しない。沮:丹波元簡は「襢(体の一部を露出する)」として解釈している。

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