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鍼灸臨床医案の紹介【痹証12】

鍼灸臨床医案

【痹証12】

本日は『続名医類案』の医案です。

【痹証12】

張子和治梁宜人,年六十余,忽暁起梳発覚左指麻,斯須半臂麻,又一臂麻,斯須頭一半麻,此及梳卒,从脇至足皆麻,大便二三日不通。医皆云風也,或薬或針,皆不效。左手三部脉皆伏,比右手小三倍。此枯涩痹也,不可純帰于風,亦有火燥相兼。乃命一涌一泄一汗,其麻立已。後以辛凉之剤調之,潤燥之剤濡之,惟小指次指尚麻。張曰∶病根已去,此余烈也,方可針溪谷。溪谷者,骨空也。一日清和往針之,用『霊枢』中鶏足法,向上臥針三進三引訖,復卓針起,向下臥針送入指間,皆然,手熱如火,其麻全去。劉河間作『原病式』,常以麻与涩同帰燥門中,真知病机者也。(魏之琇『続名医類案』)

【注釈】

①暁起:日の出に起床する。

②斯須:しばらくして

③溪谷:肌肉と骨格の連絡部で,それにより構成される間隙や陥凹部。

④骨空:骨格間の空隙。

⑤向上臥針三進三引訖,復卓針起:鍼尖を上に向けて鍼体を倒し,三進三退の手法を行った後,再び鍼体を直立させる。

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