2022-03-07
本日は『続名医類案』記載の「脚躄」の医案をご紹介させていただきます。
躄(いざり)とは,足が立たない病証をいいます。
医案では,華陀夾脊穴に施灸することで治療しています。
有人病両脚躄,不能行挙。輂②詣佗③,佗望見云:已飽針灸服薬矣,不須復看脉。便使解衣,点背数十処,相去或一寸,或五分④,縦邪不相当,言灸此各十壮,灸瘡愈⑤即行。後灸処夹脊一寸上下行,端直均調,如引縄也⑥。
『漢書·華佗伝』
②輂:馬に引かせて物を運ぶ大車。
③佗:華佗を指す。
④点背数十処,相去或一寸,或五分:背部両側で脊を夾むこと1寸で,上下の間隔は1寸,または5分に取穴する。
⑤灸瘡愈:灸瘡が癒合する。
⑥灸処夹脊一寸上下行,端直均調,如引縄也:背部の脊を夾むこと1寸の上下の施灸箇所が,まるで一本の縄を掛けたかのように垂直であった。