いつもブログを御覧いただき,ありがとうございます。
先日,『「踵~母趾歩行」ができることの利点を教えてください』というご質問をいただきました。
あくまでも私個人の歩き方による私見ではありますが,ここに考察してみたいと思います。
まずここで私がいう「踵~母趾歩行」とは単純な名称であり,
「踵から着地して,母趾を最後に離陸させる」までの全プロセスを含んだものであることをご了解願います。
私は,踵着地~(小趾~母趾へ体重をかける)そして最終的に「母趾で蹴り出す」ように歩いていると思います。
「踵~母趾歩行」の利点としては,
足を真っ直ぐに出せることにあると思います。
歩行時に踵と母趾を意識することにより,足を真っ直ぐに出すことができます。
1.直接的なメリットとしては,
⑴重心のブレが少ない:ガニ股だったり,内股だったりすると歩行時に体の重心がぶれやすくなります。
⑵大股で歩くことができる:⑴の結果として,大股で歩きやすくなります。
⑶⑵速く歩ける:大股で歩ける=歩く速度が速くなります。
⑶つまり効率よく歩くことができると思います。
2.間接的なメリットとしては,
⑴足関節,膝関節,股関節,ひいては腰関節に不要な力が加わらない:
歩行時のショックは,まず足の骨,つまり趾骨,中足骨,足根骨により吸収されます。
ここで十分に吸収されなかったショックは,骨を伝わって膝,そして股関節,そして腰関節へと伝わります。
⑵足の筋肉に余計な負担がかからない:
おかしな歩き方をすることにより,普段では使う必要のない筋肉をおかしな使い方をしてしまいます。
その結果,下腿三頭筋のコリ,膝窩のコリ,内転筋群のコリ,ハムストリングスのコリ,大臀筋のコリなどなど。
そして膝周囲のスジの捻れにより,膝関節の変形,水がたまる,などの症状へと進行すると思われます。
⑶歩行時に下腿三頭筋をストレッチできる:
私は歩行時に,後ろ足を過伸展状態にすることで,下腿三頭筋のストレッチをしながら歩いています。
特に膝窩をストレッチしてやることで,
スクリュー・ホーム・ムーブメントを起こしやすい状態にストレッチしています。
もっともスクリュー・ホーム・ムーブメントは歩行時に本当に起こっているのかは疑問がある所ですが,
関節を可動域まで動かしてやろうと思っているからです。
また,当院に来院される膝痛の患者様は,100%膝窩に硬結がみられ,内転筋群が凝り固まっており,
その結果として,「真向法」の合蹠運動ができません。
これには,下腿三頭筋,大腿四頭筋,腸腰筋などの問題が考えられるのですが,
歩行時に膝関節を過伸展させることで改善できると考えています。
以上,思いつくままざっと書いてみました。
また思いつくことがあれば追記していきたいと思います。
御意見,御感想がありましたら,皆様と一緒に考えていくことができれば幸いに存じます。
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