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ドクター タンレックス6 かかと着地

 先日,以下のような質問をいただきました。

内容を抜粋して紹介いたします。

某整骨院のHPによりますと

1.正しい歩き方を論じる際に必ずでてくるのが,「カカトからの着地」で,その後に続くのが「膝を伸ばす」です。

2. 何年も毎日毎日ランニングを続けてきた者がらしますと「カカト着地」をしていなかった我々は膝や腰を故障しているはずなのですが。それがありません。反対にかかと着地でのランニングを続けていれば腰や膝を壊してしまうことを容易に想像できてしまいます。

 さらに

3.【多くの方は「かかとから着地が正しい」と思っていますが,実はこの「かかとから着地する歩き方」は,10数年前のウォーキングブーム時に素人の人が書いた本の内容が広まったものです。】

 そして

4. ◎上り坂を歩くにはカカト着地は不便で,下手をしますと後に転んでしまいます。上り坂は足裏全面同時着地をして親指で踏み込む。

とあるそうです。

以上の内容について,僭越ではございますが,陋浅たる素人による私見を述べさせていただきます。

2.ランニングと歩行とを混同されていないでしょうか?

 基本的に「走る」場合には,片足が地面から離れた状態です。それに対し「歩く」場合には,両足が地面に着いています。競歩のルールがそれを示しています。
 歩行には歩行の,ランニングにはランニングに適した運動方法があるのではないでしょうか?
 両者をひとまとめにして論じるには無理があると思います。
 また「走る」場合には,ランニングシューズの特性から,そのクッション性を利用した走りが必要とされるのではないでしょうか?

3.「かかとから着地が正しい」かどうかはさて置きまして,
 私が危惧しておりますのは,

 足裏全体で着地することが日常となった高齢者です。

 ①日常から歩幅が狭くなることで,股関節の可動域が狭くなる。

 ②膝を過伸展することがなくなることで,膝裏が固くなる。それを補うために腰が曲がってくる。

 「カカト着地」をしていないから故障するのではなく,
 故障している人は「カカト着地」ができず,「足裏全体着地」で歩いているのです。

4.上り坂を「カカト着地」するのは無理というものです。

 例えば,登山においては歩幅を狭くして,足は地面に垂直に下ろし,また足を真っ直ぐ出すことはありません。
 歩幅を狭くすることで,傾斜による影響をできる限り減らし,
 足を地面に垂直に下ろすことで,衝撃を緩消してやる必要があります。
 上記したように目的が異なるため,また物理的に無理なため,足を真っ直ぐに出すことはありません。

5.前回記載した歩き方ではかなり省略した部分がございます。

 「ヒールタッチした後,加重は小趾の中足骨,そして小趾から母趾」。つまり左足では加重が,踵から時計回りに母趾へ,右足では踵から時計回りに母趾までかかるのが理想だと考えます。

 筋膜のスパイラルラインを考慮するに,この力を上手く使えることが日常生活において大切だと思うからです。

1.「膝を伸ばす」ことについて:「着地側の膝を伸ばせ」とは当ブログでは申しておりません。
  「膝を伸ばしたまま着地」したら,ケガを誘発する原因となるでしょう。

  私は「後足の膝を過伸展する」ことにより,歩行時に膝裏ストレッチを行っております。
  また「下り坂」では,少なからざる人が自然に膝裏を伸ばして歩いていらっしゃいます。

結論

1.日常生活においてはランニング,歩行を問わず,
 足を真っ直ぐ前に出すことが肝要だと思います。
 そのため母趾に意識を置いた方がその目的を達成しやすくなります。
 たとえドクター・タンレックスを履いていたとしても,
 ガニ股(例えば母趾が2時,10時の方向を向いている)で歩いているなら,
 膝,股関節を痛める恐れがあります。

2.膝・股関節に障害のある方は,ドクター・タンレックスを履かなくても
「足裏全体着地」で歩いていらっしゃいます。
 これを鑑みますに,
 「カカト着地」「足裏全体着地」「土踏まず着地」を,何が正しいか正しくないか
と神経質に考えなくても,
 ドクター・タンレックスを履いて普通に歩けば,
 自然に矯正された歩行ができるのではないかと考えております。


 現実問題として,日常生活における歩行中にそこまで細かく考えていたら,
 歩けなくなってしまいますね!
 

上手く説明できたか不安なのですが,ご不明な点がございましたら,お問い合わせお待ちしております。

ドクター・タンレックス1

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