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鍼灸臨床医案【折鍼1】

鍼灸臨床医案の紹介 

〖その他・折鍼1

「折鍼」とは,鍼が折れてしまうことです。

医案では,「返し鍼」を行なうことにより,折れた鍼が体から出てきたとあります。

 現在日本で使用している鍼はステンレス製の丈夫な鍼ですから,そう簡単に折れることはありませんが,乱暴に扱うことは控えたいものです。

【原文】

程約字孟博,婺源人。世攻医,指針法。同邑馬荀仲自許斉名,約不然也。太守韩瑗嘗有疾,馬為右脇下針之,半入而針折。馬失色曰:是非程孟博不可。約至,乃為左脇下一針,須臾而折針出,疾亦愈。由是优劣始定。(江瓘『名医類案』)

【注釈】

①程約:字は孟博,宋代の医者で鍼術に秀でていた。著書に『医方図説』

②同邑:同じ村。

③自許斉名:程約と同じくらい名声があると自負している。

④約:程約を指す。

⑤馬:馬苟仲を指す。

【解説】

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