2021-06-26
本日から7月,2020年も半分が終わりました。
「癇証」の医案紹介も本日で最終となりました。
鬼哭穴に施灸して治療しています。
丹溪治一婦人久積怒与酒。病癇。目上視。揚手踯足。筋牽①喉響流涎。定則昏昧②。腹脹痛衝心,頭至胸大汗,癇與痛間作。此肝有怒邪,因血少而気独行,脾受刑,脾胃間有酒疾,為肝気所侮而為痛。酒性喜動。出入升降。入内則痛。出外則癇。用竹瀝,姜汁,参朮膏等薬甚多。癇痛間作③無度。乗痛時灸大敦,行間,中脘。間以陳皮,芍薬,甘草,川芎湯調石膏与竹瀝服之。無数。又灸太衝,然谷,巨闕。及大指甲肉。且言鬼怪怒罵巫者。丹溪曰。邪乗虚而入。理或有之。与前薬。佐以荊,瀝防痰。又灸鬼哭穴④。余証調理而安。(高武『鍼灸聚英』)
①筋牽:筋脈肌肉がピクピクする。
②定則昏昧:症状の発作が止まると,すぐに昏睡状態となり意識がなくなる。
③間作:発作が交替で起こる。間:かわるがわる。
④鬼哭穴:経外奇穴。拇指橈側爪甲根部(爪を中心として左右2穴)にあり,計4穴。