2021-06-26
本日は『古今医案按』からの医案です。これは産科の医案としても価値あるものだと思います。三陰交で瀉法を行っています。
修弓杜匠。其子婦年三十。有孕已歳半①矣。毎発痛。則召收生嫗②。以為将産也。一二日復故。凡数次。乃問戴人③。戴人診其脉涩而小。断之曰。塊病也。非孕也。脉訣所謂涩脉如刀刮竹行。主丈夫傷精。女人敗血。治法。下有病。当瀉之。用舟車丸④百余粒。後以調胃承気湯加当帰,桃仁。三両日又以舟車丸,桃仁承気湯⑤。瀉青黄膿血。雑然而下。毎更衣。以手向下推之揉之則出後。二三日。又用舟車丸,猪腎散,通経散等。連下数日。俟晴明。当未食時。以針瀉三陰交。不再旬⑥。病已失矣。(兪震纂『古今医案按』)
①歳半:1年半。
②收生嫗:産婆。
③戴人:張子和。
④舟車丸:大黄・甘遂・大戟・芫花・青皮・陳皮・牽牛・木香。
⑤桃仁承気湯:桃仁・大黄・桂枝・炙甘草・芒消。
⑥不再旬:10日もしないうちに。