2022-03-11
本日は羅天益の『衛生宝鑑』からご紹介いたします。
少々長文になりますが,さほど難しくはありません。
建康道按察副使奥屯周卿子。年二十有三。至元戊寅①三月間病発熱。肌肉消瘦。四肢困倦。嗜臥盗汗。大便溏多。腸鳴不思飲食。舌不知味。懶言語。時来時去。約半載余。請予治之。診其脉浮数。按之無力。正応王叔和浮脉歌云。臓中積冷荣中熱。欲得生精要補虚。先灸中脘。乃胃之経也。使引清気上行。肥腠理。又灸気海。乃生発元気。滋荣百脉。長養肌肉。又灸三里。為胃之合穴,亦助胃気。撤上熱。使下于陰分。以甘寒之剤瀉熱。其佐以甘温。養其中気。又食粳米羊肉之類。固其胃気。戒于慎言語。節飲食。懲忿窒欲。病気日減。数月。気得平復。逮②二年。肥盛倍常。(羅天益『衛生宝鑑』)
①至元戊寅:元至元15年(1278年)。
②逮:及ぶ。