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鍼灸臨床医案の紹介【虚労6】

鍼灸臨床医案

【虚労6】

本日は魏之琇の『続名医類案』から「虚労」の医案をご紹介いたします。

「虚労」は本日の医案で最終となります。

【原文】

胡念安治王在廷之室,病虚労十余載,喘促吐沫,嘔血不食,形体骨立,諸医束手。診之,見其平日之方皆滋陰潤肺温平之剤,曰∶以如是之病,用如是之薬,自然日趨鬼道矣,焉望生機? 仲景云∶咳者則劇,数吐痰沫,以脾虚也。又昔賢云∶腎家生陽,不能上交于肺則喘。又云∶脾虚而失生化之原則喘。今脾腎敗脱,用薬如此,安望其生? 乃重投参,耆,姜,附等,二剤而喘定。縁泄瀉更甚,加萸,寇十余剤而病減十七。又灸関元,因畏痛,只灸五十壮,迄今十余年,体大健。(魏之琇『続名医類案』)

【注釈】

①胡念安:胡珏。清代の銭塘出身の人物。医学に精通していた。

②室:妻。

③形体骨立:体がガリガリに痩せ,まるで骨が立っているかのようである。

④束手:手を縛る。手段がない,または治療する能力がないことを例えたもの。

⑤縁:~による。

⑥十七:10分の7,7割。

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